家族信託とは一言で何ですか?
「権利を分離すること」です。
例えば、あなたのお父さん名義の収益アパートがあるとします。所有者はお父さんであり、毎月の家賃収入は、所有者であるお父さんの口座に入ることでしょう。また、アパートの管理や金融機関での融資を受けるための契約や手続等を行う権限は、もちろん、お父さんが行使することになります。お父さんがアパートの所有者であるからこそ、当たり前のことです。
ところが、家族信託を利用すると、①毎月の家賃収入からの恩恵を享受できる「価値」の部分と、②アパートの管理をしたり銀行と手続きしたりする「権限」の部分、この2つを分けることができ、例えば、後継者である息子に「権限」のみを移すことで、①お父さんに家賃収入からの恩恵(価値)を受けてもらうために、②息子が権限をもってアパートの管理や活用、処分のための契約は手続をしていくことができます。